宅建 令和1年度(2019年)問42 宅建業法 の解説
問題
宅地建物取引業法第2条第1号に規定する宅地に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地であるが、道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる。
- 宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地に限らず、広く建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地をいうものであり、その地目、現況の如何を問わない。
- 都市計画法に規定する市街化調整区域内において、建物の敷地に供せられる土地は宅地である。
- 都市計画法に規定する準工業地域内において、建築資材置場の用に供せられている土地は宅地である。
正解
正解は選択肢 1 です。
解説
正解は選択肢1です。宅地建物取引業法第2条第1号において、「宅地」とは都市計画法に規定する用途地域内の土地であっても、道路、公園、河川などの公共施設の用に供されている土地は除外されると明確に定められています。したがって、選択肢1の後半部分「道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる」という記述は、この定義に反するため誤りとなります。
宅地建物取引業法第2条第1号 「この法律において「宅地」とは、次に掲げる土地をいう。 一 都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第八条第一項第一号に規定する用途地域(以下「用途地域」という。)内の土地で、道路、公園、河川その他政令で定める公共の用に供する施設(以下「公共施設」という。)の用に供されているもの以外のもの 二 用途地域内の土地以外の土地で、建物の敷地に供せられるもの(公共施設の用に供されているものを除く。) 三 前二号に掲げるもののほか、建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地(公共施設の用に供されているものを除く。)」 【補足説明】 宅建業法における「宅地」の定義は、大きく分けて2つの基準で判断されます。 1. **用途地域内の土地**:都市計画法で定められた用途地域(住居地域、商業地域、工業地域など)内にある土地は、原則としてすべて「宅地」とみなされます。ただし、道路、公園、河川、広場、水路などの「公共施設」として利用されている土地は、用途地域内であっても「宅地」から除外されます。 2. **用途地域外の土地**:用途地域に指定されていない土地(市街化調整区域など)については、現に建物が建っている土地、または将来建物を建てる目的で取引される土地のみが「宅地」となります。この場合も、公共施設は「宅地」から除外されます。 この定義は、宅地建物取引業の規制対象となる土地の範囲を明確にするために非常に重要です。
【選択肢1】誤。 この記述は、前半と後半に分かれています。前半の「建物の敷地に供せられる土地は、都市計画法に規定する用途地域の内外を問わず宅地である」という部分は正しいです。用途地域内であれば現況問わず宅地であり、用途地域外であっても現に建物の敷地に供されている土地は宅地となるためです。 しかし、後半の「道路、公園、河川等の公共施設の用に供せられている土地は、用途地域内であれば宅地とされる」という部分が誤りです。宅地建物取引業法第2条第1号の定義により、道路、公園、河川、広場、水路などの公共施設の用に供されている土地は、たとえ都市計画法上の用途地域内にあっても「宅地」には含まれません。これらの土地は、宅地建物取引業の規制対象外とされているため、本選択肢は誤りとなります。 【選択肢2】正。 この記述は、宅地建物取引業法における「宅地」の定義の考え方を包括的に述べており、正しいです。宅地とは、現に建物が建っている土地(現に建物の敷地に供せられている土地)だけでなく、将来的に建物を建てる目的で取引の対象となる土地も含まれます。また、その土地の登記簿上の地目(例:畑、山林、雑種地など)や、現在の利用状況(現況)がどうであれ、用途地域内であれば原則宅地であり、用途地域外であっても建物の敷地に供する目的であれば宅地となります。この柔軟な定義により、宅地建物取引業の規制が実態に即して適用されることになります。 【選択肢3】正。 都市計画法に規定する市街化調整区域は、都市計画法第8条第1項第1号に規定される「用途地域」には該当しません。したがって、市街化調整区域内の土地が宅地であるかどうかは、「用途地域外の土地」の基準で判断されます。宅地建物取引業法第2条第1号の定義によれば、用途地域外の土地であっても「建物の敷地に供せられるもの」は宅地とされます。したがって、市街化調整区域内において現に建物の敷地に供せられている土地は宅地である、という記述は正しいです。 【選択肢4】正。 都市計画法に規定する準工業地域は、都市計画法第8条第1項第1号に規定される「用途地域」の一つです。宅地建物取引業法第2条第1号の定義によれば、用途地域内の土地は、原則として全て「宅地」とされます。ただし、道路、公園、河川などの公共施設に供されている土地は除外されます。建築資材置場は公共施設には該当しません。したがって、準工業地域内にある建築資材置場の用に供せられている土地は、その現況が建築資材置場であっても「宅地」に該当します。よって、この記述は正しいです。