宅建 平成25年度(2013年)問24 税・その他 の解説
問題
固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 国会議員及び地方団体の議会の議員は、固定資産評価員を兼ねることができる。
- 登記所は、土地又は建物の表示に関する登記をしたときは、30日以内に、その旨を当該土地又は家屋の所在地の市町村長に通知しなければならない。
- 住宅用地のうち小規模住宅用地に対して課する固定資産税の課税標準は、当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の3分の1の額である。
- 固定資産税に係る徴収金について滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに、その督促に係る固定資産税の徴収金について完納しないときは、市町村の徴税吏員は、滞納者の財産を差し押さえなければならない。
正解
正解は選択肢 4 です。
解説
正解は選択肢4です。固定資産税の滞納処分に関する地方税法の規定が問われています。督促状が発せられてから10日を経過しても完納しない場合、徴税吏員は滞納者の財産を差し押さえなければならないとされており、これは徴税吏員の義務です。他の選択肢は、固定資産評価員の兼職制限、登記所の通知期間、住宅用地の課税標準の特例率について、それぞれ誤った記述が含まれています。
【選択肢1】地方税法第405条(固定資産評価員の兼職禁止) 【選択肢2】不動産登記法第29条(登記官の通知) 【選択肢3】地方税法第349条の3の2第1項(住宅用地等に係る固定資産税の課税標準の特例) 【選択肢4】地方税法第373条第1項(滞納処分)
【選択肢1】誤。国会議員及び地方団体の議会の議員は、固定資産評価員を兼ねることができません。これは、地方税法第405条で明確に禁止されています。固定資産評価員は、固定資産の評価という非常に重要な職務を担うため、その評価の公平性や中立性を確保するために、政治的な影響を受けやすい立場にある国会議員や地方議会議員との兼職が禁じられているのです。この規定は、評価の信頼性を守るための重要なルールとして覚えておきましょう。 【選択肢2】誤。登記所(正確には登記官)は、土地又は建物の表示に関する登記をしたときは、その旨を当該土地又は家屋の所在地の市町村長に通知する義務があります。これは不動産登記法第29条に定められています。しかし、その通知期間は「30日以内」ではなく、「遅滞なく」とされています。「遅滞なく」とは、正当な理由がない限り、できるだけ速やかにという意味です。市町村長は、この通知を受けて固定資産課税台帳を整備し、固定資産税を課税するための情報を把握します。期間の具体的な日数ではなく、「遅滞なく」という表現がポイントです。 【選択肢3】誤。住宅用地のうち小規模住宅用地(住宅1戸につき200平方メートルまでの部分)に対して課する固定資産税の課税標準は、当該小規模住宅用地に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の「6分の1」の額です。選択肢にある「3分の1」の額が適用されるのは、一般住宅用地(住宅1戸につき200平方メートルを超える部分)に対してです。これは地方税法第349条の3の2第1項に規定されており、住宅用地に対する固定資産税の負担を軽減するための特例措置です。小規模住宅用地は特に税負担が軽減されるため、6分の1という低い特例率が適用されます。この「6分の1」と「3分の1」の区別は、試験でよく問われる重要事項なので、しっかりと区別して覚えましょう。 【選択肢4】正。固定資産税に係る徴収金について滞納者が督促を受け、その督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに、その督促に係る固定資産税の徴収金について完納しないときは、市町村の徴税吏員は、滞納者の財産を差し押さえなければなりません。これは地方税法第373条第1項に定められています。この規定のポイントは、「差し押さえなければならない」という点で、徴税吏員に裁量の余地はなく、義務として差し押さえを行う必要があるということです。滞納処分は、税金を公平かつ確実に徴収するために必要な手続きであり、この期間と義務の規定は非常に重要です。