宅建 平成23年度(2011年)問47 宅建業法 の解説

問題

宅地建物取引業者が行う広告等に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 分譲宅地(50区画)の販売広告を新聞折込チラシに掲載する場合、広告スペースの関係ですべての区画の価格を表示することが困難なときは、1区画当たりの最低価格、最高価格及び最多価格帯並びにその価格帯に属する販売区画数を表示すれば足りる。
  2. 新築分譲マンションの販売において、モデル・ルームは、不当景品類及び不当表示防止法の規制対象となる「表示」には当たらないため、実際の居室には付属しない豪華な設備や家具等を設置した場合であっても、当該家具等は実際の居室には付属しない旨を明示する必要はない。
  3. 建売住宅の販売広告において、実際に当該物件から最寄駅まで歩いたときの所要時間が15分であれば、物件から最寄駅までの道路距離にかかわらず、広告中に「最寄駅まで徒歩15分」と表示することができる。
  4. 分譲住宅の販売広告において、当該物件周辺の地元住民が鉄道会社に駅の新設を要請している事実が報道されていれば、広告中に地元住民が要請している新設予定時期を明示して、新駅として表示することができる。

正解

正解は選択肢 1 です。

解説

正解は選択肢1です。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第1号により、広告スペースの制約がある場合、最低価格、最高価格、最多価格帯とその区画数を表示すれば足りるとされています。他の選択肢は、不当景品類及び不当表示防止法や不動産の表示に関する公正競争規約の規定に反するため誤りです。

本問は、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)およびこれに基づく「不動産の表示に関する公正競争規約」の理解を問うものです。特に以下の条文が重要となります。 * **不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第1号**:価格表示に関する特例(広告スペースの制約がある場合の表示方法) * **不動産の表示に関する公正競争規約第21条第1項第1号**:モデルルーム等における表示義務(付属しないものの明示) * **不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第9号**:徒歩所要時間の計算方法(道路距離80mにつき1分) * **不動産の表示に関する公正競争規約第23条第1項第1号・第2号**:将来の環境・利便に関する表示の制限(確実なものに限る、計画内容の明示) これらの規定は、消費者が誤解することなく、正確な情報に基づいて不動産取引を行えるようにするためのものです。

【選択肢1】正。 分譲宅地のように多数の区画がある物件の販売広告において、広告スペースの都合上、すべての区画の価格を個別に表示することが困難な場合があります。このような場合、不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第1号により、「最低価格、最高価格及び最多価格帯並びにその価格帯に属する販売戸数又は販売区画数を明示すれば足りる」とされています。これにより、消費者は物件全体の価格帯を把握でき、不当な表示を避けることができます。したがって、この記述は正しいです。 【選択肢2】誤。 新築分譲マンションのモデル・ルームは、不当景品類及び不当表示防止法における「表示」に該当します。不動産の表示に関する公正競争規約第21条第1項第1号では、「モデルルーム等において、当該物件に付属しない家具、調度品、照明器具、植栽等を展示する場合には、その旨を明示すること」と明確に定められています。これは、消費者がモデル・ルームを見て、実際の居室に付属しないものが標準装備であると誤解するのを防ぐためです。したがって、豪華な設備や家具が実際の居室に付属しない場合は、その旨を明示する義務があります。記述は「明示する必要はない」としているため誤りです。 【選択肢3】誤。 建売住宅の販売広告における最寄駅までの所要時間表示は、実際に歩いた時間ではなく、客観的な基準に基づいて表示する必要があります。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第9号では、「徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして計算し、1分未満の端数は切り上げて表示すること」と定められています。これは、個人の歩く速度によって所要時間が変動するのを防ぎ、統一された基準で表示することで、消費者に正確な情報を提供するためです。したがって、実際に歩いた時間が15分であっても、道路距離に基づく計算が15分を超えれば「徒歩15分」とは表示できません。記述は「道路距離にかかわらず」としているため誤りです。 【選択肢4】誤。 分譲住宅の販売広告において、将来の環境や利便に関する表示は、非常に慎重に行う必要があります。不動産の表示に関する公正競争規約第23条第1項第1号では、「将来の環境、交通その他の利便に関する表示は、確実と認められるもの以外は表示しないこと」と規定されています。また、同条第2項では、将来の確実な計画に基づいて表示する場合であっても、その計画の内容を明示することを求めています。地元住民の要請や報道があったとしても、それが鉄道会社による具体的な新設計画として「確実と認められるもの」でなければ、新駅として表示することはできません。消費者に誤解を与える可能性が高いため、このような表示は不当表示とみなされます。記述は「新駅として表示できる」としているため誤りです。

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