宅建 令和2年度(2020年)問20 法令上の制限 の解説

問題

次の記述のうち、土地区画整理法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 組合の設立認可を申請しようとする者は、施行地区となるべき区域内の宅地について借地権を有するすべての者の3分の2以上の同意を得なければならないが、未登記の借地権を有する者の同意を得る必要はない。
  2. 組合の総会の会議は、定款に特別な定めがある場合を除くほか、組合員の半数以上が出席しなければ開くことができない。
  3. 組合が賦課金を徴収する場合、賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の地積等にかかわらず一律に定めなければならない。
  4. 組合の施行する土地区画整理事業に参加することを希望する者のうち、当該土地区画整理事業に参加するのに必要な資力及び信用を有する者であって定款で定められたものは、参加組合員として組合員となる。

正解

正解は選択肢 2 です。

解説

正解は選択肢2です。土地区画整理組合の総会の会議は、定款に特別な定めがない限り、組合員の半数以上が出席しなければ開くことができないと、土地区画整理法第39条第1項で明確に定められています。これは、組合運営における重要な意思決定の公正性を保つための基本的なルールです。

【土地区画整理法 第39条第1項】 組合の総会の会議は、定款に特別な定めがある場合を除くほか、組合員の半数以上が出席しなければ、開くことができない。 【補足説明】 この条文は、組合の最高意思決定機関である総会の定足数(会議を開くために必要な最低限の出席者数)を定めています。原則として組合員の半数以上の出席が必要ですが、定款でこれと異なる定めをすることも可能です。これは、組合の規模や特性に応じて柔軟な運営を認める趣旨です。

【選択肢1】誤。 組合の設立認可を申請する際には、施行地区となるべき区域内の宅地について、宅地所有者の3分の2以上かつその宅地の地積の3分の2以上に当たる土地について所有権を有する者の同意、および借地権を有する者の3分の2以上の同意が必要です(土地区画整理法第26条第2項)。この選択肢では、借地権者の同意のみが挙げられており、宅地所有者の同意が抜けているため、記述が不十分で誤りです。ただし、「未登記の借地権を有する者の同意を得る必要はない」という部分は、土地区画整理法第26条第3項により正しい記述です。しかし、全体として同意要件が不足しているため、誤りとなります。 【選択肢2】正。 土地区画整理法第39条第1項に「組合の総会の会議は、定款に特別な定めがある場合を除くほか、組合員の半数以上が出席しなければ、開くことができない。」と明記されています。この選択肢は、この条文の規定と完全に一致しており、正しい記述です。総会は組合の重要事項を決定する場であるため、一定の定足数が求められます。 【選択肢3】誤。 組合が賦課金を徴収する場合、その賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地又は借地の地積、位置、利用状況等を考慮して定めることができます(土地区画整理法第110条第1項)。「一律に定めなければならない」という記述は誤りです。土地区画整理事業の受益の程度は、個々の宅地や借地の状況によって異なるため、公平性を保つためには、それぞれの状況に応じた賦課金を定めるのが一般的です。 【選択肢4】誤。 参加組合員に関する規定は、土地区画整理法第25条の2第1項にあります。それによると、「定款で定めるところにより、組合の施行する土地区画整理事業に参加することを希望する者のうち、当該土地区画整理事業に参加するのに必要な資力及び信用を有する者であって、組合員となることができる。」とされています。この選択肢の「定款で定められたものは」という表現は、定款で特定の個人が参加組合員として定められるかのような誤解を与える可能性があります。条文の「定款で定めるところにより」とは、参加組合員の資格要件や募集方法、選定手続きなどを定款で定めるという意味であり、個別の参加組合員を定款で指定するわけではありません。したがって、この点が不適切であり、誤りとなります。

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