宅建 令和2年度(2020年)問47 税・その他 の解説
問題
次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。
- 路地状部分(敷地延長部分)のみで道路に接する土地であって、その路地状部分の面積が当該土地面積のおおむね30%以上を占める場合には、路地状部分を含む旨及び路地状部分の割合又は面積を明示しなければならない。
- 新築住宅を販売するに当たり、当該物件から最寄駅まで実際に歩いたときの所要時間が15分であれば、物件から最寄駅までの道路距離にかかわらず、広告中に「最寄駅まで徒歩15分」と表示することができる。
- 新築分譲住宅を販売するに当たり、予告広告である旨及び契約又は予約の申込みには応じられない旨を明瞭に表示すれば、当該物件が建築確認を受けていなくても広告表示をすることができる。
- 新築分譲マンションを販売するに当たり、住戸により管理費の額が異なる場合であって、すべての住戸の管理費を示すことが広告スペースの関係で困難なときは、全住戸の管理費の平均額を表示すればよい。
正解
正解は選択肢 1 です。
解説
正解は選択肢1です。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第1号において、路地状部分(敷地延長部分)が土地面積の一定割合以上を占める場合に、その旨と割合または面積を明示する義務が定められているため、この記述は正しいです。
本問題の根拠となるのは、「不動産の表示に関する公正競争規約」およびその「施行規則」です。特に、施行規則第10条第1項は、不動産広告において消費者に誤解を与えないよう、特定の重要事項を明示することを義務付けており、公正な取引を確保するための重要な規定となっています。この条文は、不動産広告のルールを具体的に定めているため、試験対策上、各号の内容を正確に理解しておくことが不可欠です。
【選択肢1】正。 この記述は、不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第1号の規定に合致しています。路地状部分(敷地延長部分)のみで道路に接する土地の場合、その路地状部分の面積が当該土地面積の「おおむね30%以上」を占めるときは、路地状部分を含む旨と、その路地状部分の割合または面積を広告中に明示しなければなりません。これは、消費者が土地の形状や利用上の特性を正確に理解し、誤解なく判断できるようにするための重要なルールです。例えば、旗竿地と呼ばれるような形状の土地では、路地状部分の割合が大きいと、建築計画や駐車スペースなどに影響が出る可能性があるため、その情報を明確に伝えることが求められます。 【選択肢2】誤。 不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第9号によれば、最寄駅までの徒歩による所要時間は、実際に歩いたときの時間ではなく、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示しなければなりません。1分未満の端数は切り上げて表示します。これは、個人の歩く速度に左右されず、客観的かつ統一的な基準で表示することで、消費者に誤解を与えないようにするためです。例えば、道路距離が1,150mの場合、1,150m ÷ 80m/分 = 14.375分となり、端数を切り上げて「徒歩15分」と表示することになります。実際に歩いて15分かかったとしても、距離が規約の計算と合致しない場合は、その表示は不当表示となります。 【選択肢3】誤。 不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第11号によれば、建築確認を受けていない物件の広告は原則として禁止されています。しかし、「予告広告」として行う場合は、以下の条件をすべて満たせば例外的に認められます。 1. 予告広告である旨を明示すること。 2. 契約又は予約の申込みには応じられない旨を明示すること。 3. 建築確認申請中である旨を明示すること。 4. 建築確認番号が未定である旨を明示すること。 5. 建築確認を受けるまでは契約を締結しない旨を明示すること。 6. 建築確認を受けられない場合は契約が成立しない旨を明示すること。 選択肢の記述では、「建築確認を受けていなくても広告表示をすることができる」とありますが、これは「予告広告」として限定的な条件の下で可能なのであって、一般的に建築確認がなくても広告表示ができるわけではありません。特に「建築確認申請中である旨」の明示が必須である点が抜けているため、不十分であり誤りとなります。 【選択肢4】誤。 不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1項第10号によれば、管理費は、原則として「各戸の月額」を表示しなければなりません。住戸により管理費の額が異なる場合であっても、すべての住戸の管理費を示すことが広告スペースの関係で困難なときに、全住戸の「平均額」を表示することは認められていません。このような場合は、最低額と最高額を併記するか、代表的な住戸の額を表示し、他の住戸については別途問い合わせるよう促すなどの対応が必要です。平均額では、消費者が自身の購入を検討している住戸の正確な管理費を把握できず、誤解を招く可能性があるため、不適切とされています。