宅建 令和2年度(2020年)問34 宅建業法 の解説
問題
次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 甲県で宅地建物取引士資格試験に合格した後1年以上登録の申請をしていなかった者が宅地建物取引業者(乙県知事免許)に勤務することとなったときは、乙県知事あてに登録の申請をしなければならない。
- 登録を受けている者は、住所に変更があっても、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請する必要はない。
- 宅地建物取引士は、従事先として登録している宅地建物取引業者の事務所の所在地に変更があったときは、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請しなければならない。
- 丙県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、丁県知事への登録の移転の申請とともに宅地建物取引士証の交付の申請をした場合は、丁県知事から、移転前の宅地建物取引士証の有効期間が経過するまでの期間を有効期間とする新たな宅地建物取引士証が交付される。
正解
正解は選択肢 4 です。
解説
正解は選択肢4です。宅地建物取引士が登録の移転を申請し、同時に宅地建物取引士証の交付を申請した場合、新たな宅地建物取引士証の有効期間は、移転前の宅地建物取引士証の有効期間の残存期間となります(宅地建物取引業法第22条の2第3項)。これは、登録の移転によって有効期間がリセットされるわけではないという重要なポイントです。
宅地建物取引業法第18条(登録)、第19条(登録の移転)、第20条(変更の登録)、第22条の2(宅地建物取引士証の交付等) - **第18条第1項第1号**: 宅地建物取引士の登録事項には、氏名、生年月日、性別、本籍、住所などが含まれます。 - **第18条第1項第3号**: 宅地建物取引士の登録事項には「勤務する宅地建物取引業者の商号又は名称及びその主たる事務所の所在地」が含まれます。 - **第19条**: 登録を受けている宅地建物取引士が、他の都道府県に所在する宅地建物取引業者の事務所の業務に従事しようとするときは、登録の移転を申請できます。 - **第20条**: 登録事項に変更があった場合、遅滞なく変更の登録を申請しなければなりません。 - **第22条の2第2項**: 登録の移転の申請と同時に宅地建物取引士証の交付を申請することができます。 - **第22条の2第3項**: 登録の移転に伴い交付される宅地建物取引士証の有効期間は、移転前の宅地建物取引士証の有効期間が経過するまでの期間とされます。
【選択肢1】誤。宅地建物取引士の登録は、宅地建物取引士資格試験に合格した都道府県知事に対して行います(宅地建物取引業法第18条第1項)。勤務先の宅地建物取引業者(乙県知事免許)の免許権者に対して申請するわけではありません。また、登録の申請には期間制限がなく、試験合格後1年以上経過していても申請は可能です。 【選択肢2】誤。宅地建物取引士の登録事項には、氏名、生年月日、性別、本籍、住所などが含まれます(宅地建物取引業法第18条第1項第1号)。これらの登録事項に変更があった場合は、遅滞なく、登録を受けている都道府県知事に対して変更の登録を申請しなければなりません(宅地建物取引業法第20条)。住所の変更もこれに該当しますので、申請が必要です。 【選択肢3】誤。宅地建物取引士の登録事項には、「勤務する宅地建物取引業者の商号又は名称及びその主たる事務所の所在地」が含まれます(宅地建物取引業法第18条第1項第3号)。この「主たる事務所の所在地」に変更があった場合は、変更の登録を申請する必要があります(宅地建物取引業法第20条)。しかし、本選択肢では単に「事務所の所在地」と記載されており、「主たる事務所」に限定されていません。もし従たる事務所の所在地が変更になっただけであれば、宅地建物取引士の登録事項の変更には該当しないため、変更の登録は不要です。宅建業法は用語を厳密に用いるため、この表現の不正確さが誤りとなります。 【選択肢4】正。丙県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、丁県知事への登録の移転の申請とともに宅地建物取引士証の交付を申請した場合、丁県知事から交付される新たな宅地建物取引士証の有効期間は、移転前の宅地建物取引士証の有効期間が経過するまでの期間となります(宅地建物取引業法第22条の2第3項)。登録の移転によって宅地建物取引士証の有効期間が新たに5年間となるわけではない点に注意が必要です。