宅建 令和2年度(2020年)問28 宅建業法 の解説
問題
次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- 宅地建物取引士資格試験に合格した者は、合格した日から10年以内に登録の申請をしなければ、その合格は無効となる。
- 宅地建物取引士証の有効期間の更新の申請は、有効期間満了の90日前から30日前までにする必要がある。
- 宅地建物取引士は、重要事項の説明をするときは説明の相手方からの請求の有無にかかわらず宅地建物取引士証を提示しなければならず、また、取引の関係者から請求があったときにも宅地建物取引士証を提示しなければならない。
- 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、乙県知事に登録の移転を申請するときは、乙県知事が指定する講習を受講しなければならない。
正解
正解は選択肢 3 です。
解説
正解は選択肢3です。宅地建物取引士は、重要事項の説明を行う際には、相手方からの請求の有無にかかわらず宅地建物取引士証を提示する義務があり(宅地建物取引業法第35条第4項)、また、取引の関係者から請求があった場合にも提示しなければなりません(同法第22条の4)。この二つの提示義務を正確に理解しておくことが、本問を解く上でのポイントとなります。
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【選択肢1】誤。 宅地建物取引士資格試験の合格には、有効期限がありません。一度合格すれば、その合格の効力は生涯にわたって有効です(宅地建物取引業法第16条参照)。したがって、合格後何年経っても登録の申請は可能です。登録の申請をしないからといって、合格が無効になることはありません。この点は、試験合格後1年を超えて登録申請をする場合に、法定講習の受講が必要となる「宅地建物取引士証の交付」と混同しないように注意しましょう。 【選択肢2】誤。 宅地建物取引士証の有効期間は5年間です。その更新の申請は、有効期間満了の日の**60日前から30日前まで**に行う必要があります(宅地建物取引業法第22条の2第2項、宅地建物取引業法施行規則第14条の13)。選択肢の「90日前から30日前まで」という記述は誤りです。この期間を過ぎてしまうと、宅建士証が失効してしまうため、実務上も非常に重要な期限となります。 【選択肢3】正。 この記述は正しいです。宅地建物取引士には、以下の二つの場面で宅地建物取引士証の提示義務があります。 1. **重要事項の説明をするとき**:説明の相手方からの請求の有無にかかわらず、必ず宅地建物取引士証を提示しなければなりません(宅地建物取引業法第35条第4項)。これは、重要事項説明が取引において特に重要な局面であり、説明者が正規の資格者であることを明確にするためです。 2. **取引の関係者から請求があったとき**:重要事項説明の場面に限らず、宅地建物取引業に関する事務を行うに際し、取引の関係者から請求があった場合には、宅地建物取引士証を提示しなければなりません(宅地建物取引業法第22条の4)。 【選択肢4】誤。 甲県知事の登録を受けている宅地建物取引士が、乙県知事に登録の移転を申請する際(宅地建物取引業法第19条)、**講習の受講義務はありません**。講習の受講が必要となるのは、主に以下の二つのケースです。 1. 宅地建物取引士資格試験合格後1年を超えて初めて宅地建物取引士証の交付を申請する場合(宅地建物取引業法第22条の2第1項)。 2. 宅地建物取引士証の有効期間の更新を申請する場合(宅地建物取引業法第22条の2第2項)。 登録の移転は、あくまで登録先を変更する手続きであり、資格の有効性を再確認するための講習は不要です。