宅建 令和2年度(2020年)問27 宅建業法 の解説
問題
次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
正解
正解は選択肢 2 です。
解説
正解は選択肢2です。本問では、宅地建物取引業の定義、免許の有効期間と更新、宅地建物取引士証の提示義務、営業保証金の供託の届出に関する知識が問われています。記述1と記述3が宅地建物取引業法の規定に照らして正しい記述であり、したがって正しいものは二つとなります。
【宅地建物取引業法第2条第1号、第2号】宅地建物取引業の定義に関する規定です。宅地とは、土地の定着物である建物が建っている土地や、都市計画法上の用途地域内の土地などを指し、取引とは売買・交換・貸借(自ら貸借を除く)を指します。業とは、反復継続して行うことをいいます。 【宅地建物取引業法第3条】宅地建物取引業の免許の有効期間は5年と定められています。 【宅地建物取引業法第3条の2】免許の更新申請は、有効期間満了日の90日前から30日前までに行う必要があります。 【宅地建物取引業法第27条】宅地建物取引業者は、営業保証金を供託したときは、その旨を免許権者に届け出なければ、業務を開始することができません。 【宅地建物取引業法第35条第4項】宅地建物取引士は、重要事項の説明を行う際、相手方の請求の有無にかかわらず、宅地建物取引士証を提示しなければなりません。
【記述1】正。建物の賃貸の媒介を反復継続して行う行為は、宅地建物取引業に該当する。 解説:宅地建物取引業法第2条第2号において、「宅地若しくは建物の売買若しくは交換又は宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の代理若しくは媒介をする行為」が「取引」と定義されています。建物の賃貸の媒介は、この「取引」に含まれます。また、「反復継続して行う行為」は「業」の要件を満たします。したがって、建物の賃貸の媒介を反復継続して行う行為は、宅地建物取引業に該当するため、本記述は正しいです。自ら建物を賃貸する行為は「取引」には含まれませんが、媒介は含まれる点に注意しましょう。 【記述2】誤。宅地建物取引業の免許の有効期間は3年であり、更新の申請は有効期間満了日の60日前から30日前までに行わなければならない。 解説:宅地建物取引業法第3条により、宅地建物取引業の免許の有効期間は「5年」と定められています。また、宅地建物取引業法第3条の2により、免許の更新の申請は、有効期間満了日の「90日前から30日前まで」に行わなければなりません。本記述は、有効期間を「3年」、更新申請期間を「60日前から30日前まで」としているため、いずれも誤りです。数字に関する規定は、ひっかけ問題として頻出ですので、正確に覚えましょう。 【記述3】正。宅地建物取引士は、宅地建物取引業者が行う重要事項の説明に際し、説明の相手方から請求があったか否かにかかわらず、宅地建物取引士証を提示しなければならない。 解説:宅地建物取引業法第35条第4項は、宅地建物取引士が重要事項の説明を行う際に、説明の相手方に対し、宅地建物取引士証を提示しなければならないと規定しています。この規定には、「請求があった場合に限り」といった条件は付されていません。つまり、相手方からの請求の有無にかかわらず、常に提示する義務があります。これは、重要事項説明の信頼性を確保するための重要なルールです。したがって、本記述は正しいです。 【記述4】誤。宅地建物取引業者は、営業保証金を供託したときは、その旨を免許権者に届け出なければならないが、その届出がなくても業務を開始することができる。 解説:宅地建物取引業法第27条は、宅地建物取引業者が営業保証金を供託したときは、その旨を免許権者に届け出なければならないと定めています。さらに、この届出をしなければ、宅地建物取引業者は「業務を開始することができない」と明記されています。営業保証金の供託は、取引の相手方を保護するための重要な制度であり、その供託が完了し、かつ免許権者がその事実を確認するまでは、業務を開始することは許されません。したがって、本記述は誤りです。