宅建 令和1年度(2019年)問19 法令上の制限 の解説

問題

宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。

  1. 宅地造成工事規制区域外において行われる宅地造成に関する工事については、造成主は、工事に着手する日の14日前までに都道府県知事に届け出なければならない。
  2. 宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の許可を受けた者は、国土交通省令で定める軽微な変更を除き、当該許可に係る工事の計画の変更をしようとするときは、遅滞なくその旨を都道府県知事に届け出なければならない。
  3. 宅地造成工事規制区域の指定の際に、当該宅地造成工事規制区域内において宅地造成工事を行っている者は、当該工事について都道府県知事の許可を受ける必要はない。
  4. 都道府県知事は、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域であって、宅地造成に関する工事について規制を行う必要があるものを、造成宅地防災区域として指定することができる。

正解

正解は選択肢 3 です。

解説

正解は選択肢3です。宅地造成工事規制区域の指定の際に、既に区域内で宅地造成工事を行っている場合、宅地造成等規制法第13条第1項に基づき、指定日から21日以内に都道府県知事に届け出れば、同条第2項により許可を受けたものとみなされます。したがって、改めて許可を受ける必要はありません。

・宅地造成等規制法 第13条(既存の宅地造成工事の届出等):宅地造成工事規制区域の指定時に既に工事を行っている者に対する経過措置を定めています。指定後21日以内の届出により、許可を受けたものとみなされます。 ・宅地造成等規制法 第8条(許可):宅地造成工事規制区域内での宅地造成工事には、原則として都道府県知事の許可が必要です。 ・宅地造成等規制法 第11条(変更許可):許可を受けた工事計画の変更には、原則として都道府県知事の許可が必要です。 ・宅地造成等規制法 第3条(宅地造成工事規制区域の指定):宅地造成工事規制区域の指定要件を定めています。 ・宅地造成等規制法 第20条(造成宅地防災区域の指定):造成宅地防災区域の指定要件を定めています。

【選択肢1】誤。宅地造成等規制法は、原則として「宅地造成工事規制区域内」での宅地造成工事を規制する法律です。この法律において、宅地造成工事規制区域外で行われる宅地造成に関する工事について、都道府県知事への届出義務は規定されていません。区域外の工事は、他の法令(例えば都市計画法に基づく開発許可など)の規制を受ける可能性はありますが、宅地造成等規制法に基づく届出義務はないため、本記述は誤りです。 【選択肢2】誤。宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の許可を受けた者が、国土交通省令で定める軽微な変更を除き、当該許可に係る工事の計画の変更をしようとするときは、宅地造成等規制法第11条第1項により「都道府県知事の許可を受けなければならない」と規定されています。「遅滞なくその旨を都道府県知事に届け出なければならない」ではなく、「許可を受けなければならない」が正しい記述です。したがって、本記述は誤りです。 【選択肢3】正。宅地造成等規制法第13条第1項は、宅地造成工事規制区域の指定の際に、既に当該区域内で宅地造成工事を行っている者に対し、その指定があった日から21日以内にその旨を都道府県知事に届け出ることを義務付けています。そして、同条第2項により、この届出をした者は、当該工事について第8条第1項の許可を受けたものと「みなされる」と規定されています。これは、既存の工事に対する経過措置であり、改めて許可を受ける必要がないことを意味します。したがって、本記述は正しいです。 【選択肢4】誤。本記述の内容は、宅地造成等規制法第3条第1項に規定される「宅地造成工事規制区域」の指定要件です。「都道府県知事は、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域であって、宅地造成に関する工事について規制を行う必要があるものを、宅地造成工事規制区域として指定することができる」と定められています。「造成宅地防災区域」は、宅地造成工事が完了した後に、災害のおそれが大きいと認められる区域を対象とするものであり(宅地造成等規制法第20条)、工事中の規制を行う区域とは異なります。したがって、本記述は誤りです。

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