宅建 平成26年度(2014年)問23 税・その他 の解説
問題
住宅用家屋の所有権の移転登記に係る登録免許税の税率の軽減措置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- この税率の軽減措置は、一定の要件を満たせばその住宅用家屋の敷地の用に供されている土地に係る所有権の移転の登記にも適用される。
- この税率の軽減措置は、個人が自己の経営する会社の従業員の社宅として取得した住宅用家屋に係る所有権の移転の登記にも適用される。
- この税率の軽減措置は、以前にこの措置の適用を受けたことがある者が新たに取得した住宅用家屋に係る所有権の移転の登記には適用されない。
- この税率の軽減措置は、所有権の移転の登記に係る住宅用家屋が、築年数が25年以内の耐火建築物に該当していても、床面積が50m²未満の場合には適用されない。
正解
正解は選択肢 4 です。
解説
正解は選択肢4です。住宅用家屋の所有権移転登記に係る登録免許税の軽減措置は、租税特別措置法第73条第1項に規定される通り、床面積が50m²以上であることが適用要件の一つとされています。したがって、床面積が50m²未満の家屋には、他の要件を満たしていてもこの軽減措置は適用されません。
<ul><li><b>租税特別措置法第73条第1項(住宅用家屋の所有権の保存登記等の税率の軽減)</b><br>「個人が自己の居住の用に供する家屋で床面積が五十平方メートル以上であるもの」について、所有権の移転登記等の税率を軽減する旨が規定されています。<br>【補足説明】この条文は、個人が自分で住むための家(住宅用家屋)を取得した際に、登記にかかる税金(登録免許税)を安くしてくれる特例です。ただし、どんな家でも良いわけではなく、「床面積が50m²以上」という最低限の広さの要件が定められています。これは、ある程度の広さを持つ住宅の取得を支援するための措置と考えられます。</li><li><b>租税特別措置法第73条第2項</b><br>住宅用家屋の所有権の移転登記の軽減措置が、その家屋の敷地の用に供する土地の所有権の移転の登記にも適用される場合の要件(家屋の新築又は取得後一年以内に土地の登記を受ける場合など)が規定されています。</li></ul>
<ul><li><b>【選択肢1】正。</b> この税率の軽減措置は、住宅用家屋の所有権の移転登記だけでなく、その住宅用家屋の敷地の用に供されている土地に係る所有権の移転の登記にも適用される場合があります。租税特別措置法第73条第2項において、「当該家屋の新築又は取得後一年以内に当該家屋の敷地の用に供する土地の所有権の移転の登記を受ける場合」など、一定の要件を満たせば適用される旨が規定されています。したがって、記述は正しいです。</li><li><b>【選択肢2】誤。</b> この税率の軽減措置は、租税特別措置法第73条第1項に規定される通り、「個人が自己の居住の用に供する家屋」が対象となります。個人が自己の経営する会社の従業員の社宅として取得した住宅用家屋は、取得者である個人の自己居住用ではなく、従業員の居住用であるため、この軽減措置の適用対象とはなりません。あくまで、登記名義人となる個人が実際に居住することが要件です。</li><li><b>【選択肢3】誤。</b> この税率の軽減措置には、適用回数の制限はありません。租税特別措置法第73条には、過去にこの措置の適用を受けたことがあるか否かによって、新たに取得した住宅用家屋への適用を制限する旨の規定は存在しません。要件を満たせば、何度でも適用を受けることが可能です。例えば、住み替えで新しい住宅を取得するたびに要件を満たせば、その都度軽減措置の適用を受けることができます。</li><li><b>【選択肢4】正。</b> この税率の軽減措置の適用要件の一つとして、租税特別措置法第73条第1項に「床面積が五十平方メートル以上であるもの」と明確に規定されています。したがって、所有権の移転の登記に係る住宅用家屋が、築年数や耐火建築物であるかどうかの要件を満たしていたとしても、床面積が50m²未満の場合には、この軽減措置は適用されません。床面積の要件は、他の要件と並んで必須のものです。記述は正しいです。</li></ul>