宅建 平成26年度(2014年)問24 税・その他 の解説

問題

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 不動産取得税は、不動産の取得に対して、当該不動産の所在する市町村において課する税であり、その徴収は普通徴収の方法によらなければならない。
  2. 共有物の分割による不動産の取得については、当該不動産の取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超えなければ不動産取得税が課されない。
  3. 不動産取得税は、独立行政法人及び地方独立行政法人に対しては、課することができない。
  4. 相続による不動産の取得については、不動産取得税が課される。

正解

正解は選択肢 2 です。

解説

正解は選択肢2です。不動産取得税は、不動産の取得に対して課される税金ですが、共有物の分割については、分割前の持分を超える部分にのみ課税されると地方税法第73条の7第2号で定められています。これは、実質的な所有権の移転がない部分については課税しないという考え方に基づいています。

不動産取得税に関する主な根拠条文は以下の通りです。 * **地方税法第73条の2第1項**:不動産取得税は、不動産の取得に対して、不動産の所在する「都道府県」において課する税金です。 * **地方税法第73条の4第1項**:相続による不動産の取得に対しては、不動産取得税を「課さない」(非課税)とされています。 * **地方税法第73条の4第2項**:独立行政法人及び地方独立行政法人に対しては、不動産取得税を「課さない」(非課税)とされています。 * **地方税法第73条の7第2号**:共有物の分割による不動産の取得については、当該不動産の取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超える部分に限り、不動産取得税を課すると規定されています。 * **地方税法第73条の14第1項**:不動産取得税の徴収は、「普通徴収」の方法によるものとされています。

【選択肢1】誤。 不動産取得税は、不動産の取得に対して課される税金ですが、課税主体は「都道府県」です(地方税法第73条の2第1項)。選択肢では「市町村において課する税」と記載されており、この点が誤りです。不動産取得税は都道府県税であり、市町村税ではありません。また、「その徴収は普通徴収の方法によらなければならない」という部分は正しい記述です(地方税法第73条の14第1項)。不動産を取得した後に都道府県から送付される納税通知書によって納付する方式が普通徴収です。しかし、課税主体に関する記述が誤っているため、選択肢全体としては誤りとなります。 【選択肢2】正。 この記述は、地方税法第73条の7第2号の規定通り、正しい内容です。共有物を分割した場合、自分の持分に応じた部分を取得するだけでは、実質的に新たな不動産を取得したとはみなされず、不動産取得税は課されません。しかし、分割によって自分の持分を超える部分を取得した場合は、その超える部分についてのみ、新たに不動産を取得したものとみなされ、不動産取得税が課税されます。例えば、AとBがそれぞれ1/2ずつ共有していた土地を分割し、Aが全体の3/4、Bが1/4を取得した場合、Aは自分の持分1/2を超えて1/4を取得したことになるため、この1/4の部分について不動産取得税が課されます。 【選択肢3】誤。 独立行政法人及び地方独立行政法人に対しては、不動産取得税を「課さない」と地方税法第73条の4第2項で規定されています。これは、これらの法人が公共性の高い業務を行うため、政策的に非課税とされているためです。しかし、選択肢の「課することができない」という表現は、課税権自体がないという意味合いが強く、厳密には「課さない」(非課税)とは異なります。課税権はあるが、特定の理由により課税しないのが非課税です。したがって、厳密な表現としては誤りとなります。 【選択肢4】誤。 相続による不動産の取得については、不動産取得税は「課されません」(非課税)と地方税法第73条の4第1項で明確に定められています。相続は、被相続人の財産が承継されるものであり、新たな不動産の取得とはみなされないためです。したがって、「不動産取得税が課される」という記述は誤りです。ただし、相続人に対する遺贈(特定遺贈、包括遺贈)や死因贈与は、原則として不動産取得税の課税対象となる点には注意が必要です。

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