宅建 平成26年度(2014年)問22 法令上の制限 の解説

問題

次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 国土利用計画法によれば、同法第23条の届出に当たっては、土地売買等の対価の額についても都道府県知事(地方自治法に基づく指定都市にあっては、当該指定都市の長)に届け出なければならない。
  2. 森林法によれば、保安林において立木を伐採しようとする者は、一定の場合を除き、都道府県知事の許可を受けなければならない。
  3. 海岸法によれば、海岸保全区域内において土地の掘削、盛土又は切土を行おうとする者は、一定の場合を除き、海岸管理者の許可を受けなければならない。
  4. 都市緑地法によれば、特別緑地保全地区内において建築物の新築、改築又は増築を行おうとする者は、一定の場合を除き、公園管理者の許可を受けなければならない。

正解

正解は選択肢 4 です。

解説

正解は選択肢4です。都市緑地法における特別緑地保全地区内の行為規制に関する許可権者は「市町村長」であり、「公園管理者」ではありません(都市緑地法第17条第1項)。この点が誤りであり、典型的なひっかけ問題として出題されやすいポイントです。

本問は、国土利用計画法、森林法、海岸法、都市緑地法という「法令上の制限」の各分野から、行為規制の許可権者や届出事項に関する知識を問うものです。特に、誰の許可が必要か、誰に届け出るのか、という点は頻出事項であり、正確な暗記が求められます。 * **国土利用計画法第23条第2項第3号:** 事後届出の際に、土地売買等の対価の額を届け出る義務を定めています。 * **森林法第10条の2第1項:** 保安林内における立木の伐採には、都道府県知事の許可が必要であることを定めています。 * **海岸法第7条第1項:** 海岸保全区域内における土地の掘削、盛土、切土等の行為には、海岸管理者の許可が必要であることを定めています。 * **都市緑地法第17条第1項:** 特別緑地保全地区内における建築物の新築、改築、増築等の行為には、市町村長の許可が必要であることを定めています。

【選択肢1】正。国土利用計画法第23条は、一定規模以上の土地取引を行った場合に、事後的に都道府県知事(指定都市にあっては、その長)に届け出ることを義務付けています。この届出事項には、土地の所在、面積、利用目的などとともに、「土地売買等の対価の額」も含まれています(同条第2項第3号)。これは、土地の投機的取引や地価の高騰を抑制し、適正な土地利用を誘導するための重要な情報となるためです。したがって、本記述は正しいです。 【選択肢2】正。森林法において、保安林は水源の涵養、土砂の流出防備、災害の防止など、公益的な目的のために指定される重要な森林です。そのため、保安林内での立木の伐採は厳しく規制されており、原則として都道府県知事の許可を受けなければなりません(森林法第10条の2第1項)。ただし、間伐や非常災害時など、一定の場合には許可が不要となる例外規定も存在します。本記述は「一定の場合を除き」とあるため、原則を述べており正しいです。 【選択肢3】正。海岸法は、高潮、津波、侵食などから海岸を防護し、国土の保全を図ることを目的としています。海岸保全区域は、この目的のために指定される区域であり、その区域内での土地の掘削、盛土、切土といった土地の形状を変更する行為は、海岸の安定性や機能に影響を与える可能性があるため、原則として海岸管理者の許可を受けなければなりません(海岸法第7条第1項)。本記述も「一定の場合を除き」とあるため、原則を述べており正しいです。 【選択肢4】誤。都市緑地法における特別緑地保全地区は、都市における貴重な緑地を保全するために指定される区域です。この区域内において、建築物の新築、改築、増築、その他土地の形質の変更などを行う場合は、原則として「市町村長」の許可を受けなければなりません(都市緑地法第17条第1項)。本記述では許可権者が「公園管理者」とされていますが、これは誤りです。公園管理者は、都市公園法に基づく都市公園の管理を行う者であり、特別緑地保全地区の行為規制の許可権者ではありません。この「誰の許可が必要か」という点は、宅建試験で頻繁に問われるひっかけポイントですので、正確に覚えておきましょう。

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