宅建 令和2年度(2020年)問24 税・その他 の解説
問題
次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 個人が取得した住宅及び住宅用地に係る不動産取得税の税率は3%であるが、住宅用以外の土地に係る不動産取得税の税率は4%である。
- 一定の面積に満たない土地の取得に対しては、狭小な不動産の取得者に対する税負担の排除の観点から、不動産取得税を課することができない。
- 不動産取得税は、不動産の取得に対して課される税であるので、家屋を改築したことにより、当該家屋の価格が増加したとしても、不動産取得税は課されない。
- 共有物の分割による不動産の取得については、当該不動産の取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超えない部分の取得であれば、不動産取得税は課されない。
正解
正解は選択肢 4 です。
解説
正解は選択肢4です。共有物の分割は、実質的には共有持分の交換であり、新たな不動産の取得とはみなされないため、地方税法第73条の7第2号の規定により、取得者の分割前の持分の割合を超えない部分については不動産取得税が課されません。
【地方税法第73条の7(非課税の範囲)】 不動産取得税は、次に掲げる不動産の取得に対しては、課することができない。 二 共有物の分割による不動産の取得で、当該取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超えない部分の取得 【補足説明】 この条文は、共有状態にあった不動産を、共有者間でそれぞれの持分に応じて分割する場合、自分の持分を超えて取得しない限り、実質的には自分の財産を再配置しただけで、新たに不動産を取得したとは考えない、という趣旨です。そのため、税負担を課さないこととしています。
【選択肢1】正。 個人が取得した住宅及び住宅用地に係る不動産取得税の税率は3%であり、住宅用以外の土地に係る不動産取得税の税率は4%です。これは地方税法第73条の4第1項、第2項、第3項に規定されている標準税率に関する記述であり、正しい内容です。 【選択肢2】誤。 不動産取得税には、固定資産税のような面積による免税点(課税しない基準)は設けられていません。免税点は、不動産の価格(課税標準額)に基づいて定められており、土地の取得の場合は10万円、家屋の取得の場合は新築・増築・改築で1戸につき12万円、売買・贈与等で1戸につき23万円とされています(地方税法第73条の15)。したがって、「一定の面積に満たない土地の取得に対しては…不動産取得税を課することができない」という記述は誤りです。 【選択肢3】誤。 不動産取得税は、不動産の「取得」に対して課される税ですが、この「取得」には、家屋を改築したことにより、その家屋の価格が増加した場合も含まれます。地方税法第73条の2第2項において、「家屋の改築によつてその価格が増加した場合には、当該増加した部分を家屋の取得とみなす」と明確に規定されています。したがって、改築による価格増加分には不動産取得税が課されますので、この記述は誤りです。 【選択肢4】正。 共有物の分割による不動産の取得については、その取得者の分割前の当該共有物に係る持分の割合を超えない部分の取得であれば、不動産取得税は課されません。これは地方税法第73条の7第2号に規定されている非課税の範囲であり、共有物の分割は実質的に新たな不動産の取得とはみなされないためです。この記述は正しいです。