宅建 令和2年度12月(2020年)問43 宅建業法 の解説
問題
宅地建物取引業者の業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反するものはいくつあるか。 アマンションの販売に際して、買主が手付として必要な額を持ち合わせていなかったため、手付を分割受領することにより、契約の締結を誘引した。 イ宅地の売買に際して、相手方が「契約の締結をするかどうか明日まで考えさせてほしい」と申し出たのに対し、事実を歪めて「明日では契約締結できなくなるので、今日しか待てない」と告げた。 ウ マンション販売の勧誘を電話で行った際に、勧誘に先立って電話口で宅地建物取引業者の商号又は名称を名乗らずに勧誘を行った。 エ建物の貸借の媒介に際して、賃貸借契約の申込みをした者がその撤回を申し出たが、物件案内等に経費がかかったため、預り金を返還しなかった。
- 1つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
正解
正解は選択肢 4 です。
解説
選択肢4が正解です。
ア:宅地建物取引業法第47条の2第3項(不当な契約誘引の禁止)。宅地建物取引業者は、契約の締結を誘引する目的で、著しく事実に相違する表示をしたり、重要な事実を告げない行為をしてはなりません。手付の分割受領は、買主の契約締結の意思決定を不当に誘引する行為として、この規定に違反するおそれがあります。 イ:宅地建物取引業法第47条第1号(不実の告知等の禁止)。宅地建物取引業者は、契約の締結を誘引する目的で、重要な事項について故意に事実を告げず、または不実のことを告げる行為をしてはなりません。「明日では契約締結できなくなる」という事実と異なる情報を告げる行為は、この規定に違反します。 ウ:宅地建物取引業法第47条の2第1項(勧誘に際しての義務)。宅地建物取引業者は、契約の締結の勧誘をするに際し、相手方に対し、宅地建物取引業者の商号または名称を明示しなければなりません。電話勧誘であっても、勧誘に先立って商号または名称を名乗る義務があります。 エ:宅地建物取引業法第47条の2第2項(預り金の返還義務)。宅地建物取引業者は、契約の申込みを受けた場合において、契約を締結しないことと決定したときは、遅滞なくその旨を通知し、受領した金銭を遅滞なく返還しなければなりません。申込みの撤回があった場合、物件案内等の経費を理由に預り金を返還しないことは、この規定に違反します。
条文・判例に基づく判断です。