宅建 令和1年度(2019年)問13 権利関係 の解説

問題

建物の区分所有等に関する法律(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、集会においてそれぞれ議決権を行使することができる。
  2. 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して議決権を行使することができる。
  3. 集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者又は集会を招集した区分所有者の1人が議長となる。
  4. 集会の議事は、法又は規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数で決する。

正解

正解は選択肢 3 です。

解説

正解は選択肢3です。建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)第41条に規定されており、集会の議長に関する原則的なルールを正確に述べています。他の選択肢は、区分所有法における議決権の行使主体、集会への出席権、議事の決議要件について誤った記述をしています。

【区分所有法 第38条(議決権)】専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、議決権を行使すべき者一人を選任しなければならない。 【区分所有法 第39条(集会の決議)】集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがある場合を除いて、区分所有者及び議決権の各過半数で決する。 【区分所有法 第41条(議長)】集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者又は集会を招集した区分所有者の一人が議長となる。 【区分所有法 第44条(占有者の意見陳述権)】区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができる。ただし、議決権はない。

【選択肢1】誤。専有部分が数人の共有に属する場合、共有者はそれぞれが議決権を行使することはできません。区分所有法第38条により、共有者はその中から議決権を行使すべき者「1人」を選任しなければならないと定められています。これは、集会の運営を円滑にし、混乱を避けるための重要なルールです。共有者全員がそれぞれ議決権を行使すると、意見がまとまらず、集会の進行に支障をきたす可能性があるためです。 【選択肢2】誤。区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者(例えば、賃借人など)は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して「意見を述べる」ことはできます(区分所有法第44条第1項)。しかし、「議決権を行使する」ことはできません(同条第2項)。議決権は、あくまで区分所有者のみが有する権利であり、占有者にまで認められるものではありません。意見陳述権と議決権は明確に区別して覚えましょう。 【選択肢3】正。区分所有法第41条に明記されている通り、集会においては、規約に別段の定めがある場合や、集会で別途決議をした場合を除き、管理者または集会を招集した区分所有者の1人が議長となります。これは、集会の秩序を保ち、円滑な進行を図るための原則的なルールであり、試験でも頻出の条文です。例外規定(規約の定めや別段の決議)がある点も合わせて理解しておきましょう。 【選択肢4】誤。集会の議事は、区分所有法または規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の「各過半数」で決します(区分所有法第39条第1項)。「各4分の3以上」という多数決要件は、規約の変更(区分所有法第31条)や共用部分の重大な変更(区分所有法第17条)など、特に重要な事項の決議に必要とされる特別多数決の要件です。一般的な議事の決議要件は「各過半数」であることをしっかりと区別して覚えましょう。

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