宅建 平成29年度(2017年)問50 税・その他 の解説
問題
建物の構造と材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 木材の強度は、含水率が小さい状態の方が低くなる。
- 鉄筋は、炭素含有量が多いほど、引張強度が増大する傾向がある。
- 常温、常圧において、鉄筋と普通コンクリートを比較すると、熱膨張率はほぼ等しい。
- 鉄筋コンクリート構造は、耐火性、耐久性があり、耐震性、耐風性にも優れた構造である。
正解
正解は選択肢 1 です。
解説
正解は選択肢1です。木材は、含水率が小さい(乾燥している)状態の方が強度が高くなるという基本的な性質があります。したがって、「低くなる」とする記述は誤りであり、これが最も不適当な記述となります。この問題は、建物の構造と材料に関する基本的な知識を問うもので、建築基準法関連の知識として理解しておく必要があります。
この問題は、特定の条文や判例に直接基づくものではなく、建築物の構造と材料に関する一般的な知識、特に建築基準法やその関連告示、JIS規格などが背景にある建築材料の特性に関する理解を問うものです。宅地建物取引業法において、宅地建物取引士は建物の構造や材料に関する基本的な知識を有していることが求められます。
【選択肢1】誤。木材の強度は、含水率が小さい(乾燥している)状態の方が高くなります。木材は乾燥が進むにつれて細胞壁が収縮し、密度が増すため、一般的に強度が増大します。逆に、含水率が高い(湿っている)状態では強度が低下します。したがって、「低くなる」という記述は不適当です。 【選択肢2】正。鉄筋(鋼材)において、炭素含有量が多いほど、一般的に硬度や引張強度が増大する傾向があります。炭素は鋼の強度を高める主要な元素の一つですが、同時に脆性(もろさ)も増すため、用途に応じて適切な炭素含有量が選ばれます。この記述は一般的な傾向として正しいです。 【選択肢3】正。常温、常圧において、鉄筋と普通コンクリートの熱膨張率はほぼ等しいことが知られています。この特性は、鉄筋コンクリート構造が温度変化によっても一体となって挙動し、ひび割れや応力集中が生じにくいという点で非常に重要です。もし熱膨張率が大きく異なると、温度変化のたびに鉄筋とコンクリートの間にずれが生じ、構造的な欠陥につながる可能性があります。 【選択肢4】正。鉄筋コンクリート構造(RC構造)は、コンクリートの圧縮強度と鉄筋の引張強度を組み合わせることで、優れた耐火性、耐久性、耐震性、耐風性を発揮します。コンクリートが鉄筋を覆うことで、鉄筋を火災から保護し、錆びにくくする効果もあります。そのため、高層建築物や大規模建築物で広く採用されている構造形式です。