宅建 平成28年度(2016年)問15 権利関係 の解説

問題

国土利用計画法第23条に規定する届出(以下この問において「事後届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 市街化区域内の土地 (面積2,500m²) を購入する契約を締結した者は、その契約を締結した日から起算して3週間以内に事後届出を行わなければならない。
  2. Aが所有する監視区域内の土地 (面積 10,000m²) をBが購入する契約を締結した場合、A及びBは事後届出を行わなければならない。
  3. 都市計画区域外に所在し、一団の土地である甲土地(面積6,000m²) と乙土地(面積5,000m²) を購入する契約を締結した者は、事後届出を行わなければならない。
  4. 市街化区域内の甲土地(面積3,000m²) を購入する契約を締結した者が、その契約締結の1月後に甲土地と一団の土地である乙土地(面積4,000m²) を購入することとしている場合においては、甲土地の事後届出は、乙土地の契約締結後に乙土地の事後届出と併せて行うことができる。

正解

正解は選択肢 3 です。

解説

正解は選択肢3です。国土利用計画法における事後届出は、都市計画区域外では10,000m²以上の土地取引が対象となりますが、複数の土地を一体として利用する目的で取得する場合(一団の土地)は、個々の面積が基準未満でも合計面積が基準以上であれば届出義務が生じます(国土利用計画法第23条、同施行令第2条)。本件では合計11,000m²となり、届出対象となるため、正しい記述です。

・**国土利用計画法第23条(事後届出)**:一定規模以上の土地取引を行った場合に、権利取得者が契約締結後2週間以内に都道府県知事に届出を行う義務を定めています。 ・**国土利用計画法施行令第2条(届出を要する土地の面積)**:届出が必要となる土地の面積基準を定めています。市街化区域は2,000m²以上、その他の都市計画区域は5,000m²以上、都市計画区域外は10,000m²以上です。また、複数の土地を一体として利用する目的で取得する場合(一団の土地)は、その合計面積で判断します。 ・**国土利用計画法第23条第1項**:届出義務者は「土地に関する権利を取得した者」(買主など)です。 ・**国土利用計画法第23条第2項**:届出期間は「契約を締結した日から起算して2週間以内」です。 ・**国土利用計画法第26条(注視区域)および第27条の4(監視区域)**:これらの区域内の土地取引は、事後届出ではなく、原則として「事前届出」(許可申請)が必要となります。

【選択肢1】誤。市街化区域内の土地の届出対象面積は2,000m²以上であり、2,500m²は対象となります。しかし、事後届出の期間は、国土利用計画法第23条第2項により「契約を締結した日から起算して2週間以内」と定められています。「3週間以内」という記述は誤りです。この期間を過ぎると罰則の対象となるため、正確な理解が重要です。 【選択肢2】誤。監視区域内の土地取引は、国土利用計画法第27条の4に基づき、事後届出ではなく「事前届出」(許可申請)が必要となります。事後届出制度の対象外です。また、仮に事後届出の対象であったとしても、届出義務者は「土地の権利を取得した者」(買主B)のみであり、売主Aには届出義務はありません(国土利用計画法第23条第1項)。 【選択肢3】正。都市計画区域外の土地の届出対象面積は10,000m²以上です(国土利用計画法施行令第2条第1項第3号)。本件では、甲土地(6,000m²)と乙土地(5,000m²)を「一団の土地」として購入するため、その合計面積は6,000m² + 5,000m² = 11,000m²となります。この合計面積が都市計画区域外の届出対象面積である10,000m²を超えるため、事後届出を行わなければなりません(国土利用計画法施行令第2条第2項)。 【選択肢4】誤。市街化区域内の土地の届出対象面積は2,000m²以上です。甲土地(3,000m²)は単独でこの届出対象面積を超えているため、甲土地の購入契約を締結した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければなりません(国土利用計画法第23条第2項)。乙土地の契約締結を待って併せて届出を行うことはできません。届出義務は、個々の届出対象となる契約ごとに発生し、その契約締結日から起算して2週間という期間が進行します。複数の土地を段階的に取得する場合でも、それぞれの契約が届出対象となる場合は、その都度届出が必要です。

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