宅建 平成25年度(2013年)問3 権利関係 の解説
問題
甲土地の所有者Aが、他人が所有している土地を通行することに関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
- 甲土地が他の土地に囲まれて公道に通じない場合、Aは、公道に出るために甲土地を囲んでいる他の土地を自由に選んで通行できるわけではない。
- 甲土地が共有物分割によって公道に通じなくなった場合、Aは、公道に出るために、通行のための償金を支払うことなく、他の分割者の土地を通行することができる。
- 甲土地が公道に通じているか否かにかかわらず、他人が所有している土地を通行するために当該土地の所有者と賃貸借契約を締結した場合、Aは当該土地を通行することができる。
- 甲土地の隣接地の所有者が自らが使用するために当該隣接地内に通路を開設し、Aもその通路を利用し続けると、甲土地が公道に通じていない場合には、Aは隣接地に関して時効によって通行地役権を取得することがある。
正解
正解は選択肢 4 です。
解説
正解は選択肢4です。通行地役権の時効取得が認められるためには、継続的に行使され、かつ外形上認識できる状態が必要とされています(民法283条)。判例(最判昭和37年10月23日)は、この「外形上認識できる状態」とは、要役地(通行する側の土地)の所有者自身が通路を開設するなど、客観的に通行の事実が明らかである場合に限られるとしており、本件のように隣接地所有者が開設した通路を利用するだけでは時効取得は認められません。
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