宅建 平成23年度(2011年)問50 宅建業法 の解説

問題

建築物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. ラーメン構造は、柱とはりを組み合わせた直方体で構成する骨組である。
  2. トラス式構造は、細長い部材を三角形に組み合わせた構成の構造である。
  3. アーチ式構造は、スポーツ施設のような大空間を構成するには適していない構造である。
  4. 壁式構造は、柱とはりではなく、壁板により構成する構造である。

正解

正解は選択肢 3 です。

解説

正解は選択肢3です。アーチ式構造は、その構造特性から、スポーツ施設や体育館、ドーム球場などの大空間を構成するのに非常に適しています。したがって、「適していない」とする記述は明らかに誤りであり、最も不適当なものとなります。

本問は、建築物の構造に関する基本的な知識を問うもので、直接的な条文番号を挙げるものではありませんが、建築基準法第20条(構造耐力)において、建築物の構造は安全上必要な強度を有しなければならないと定められています。この安全性を確保するためには、各構造形式の特性を理解し、適切な構造設計を行うことが不可欠です。本問の知識は、建築物の構造に関する技術的基準(建築基準法施行令や告示など)を理解する上での基礎となります。

【選択肢1】正。ラーメン構造は、柱と梁(はり)を剛接合(一体化)させ、それらが一体となって外力(地震力や風圧など)に抵抗する構造です。この柱と梁が直角に組み合わさることで、直方体の骨組を形成し、建物全体の荷重を支えます。鉄筋コンクリート造や鉄骨造で広く用いられ、比較的自由な間取りが可能な点が特徴です。 【選択肢2】正。トラス式構造は、細長い部材を三角形に組み合わせた構成の構造です。三角形は、外部からの力が加わっても形状が変化しにくい、最も安定した幾何学的形状であるため、部材には主に引張力(引っ張られる力)と圧縮力(押し縮められる力)のみが作用します。これにより、軽量でありながら大きなスパン(柱と柱の間隔)を飛ばすことができ、体育館や橋梁、屋根構造などに多く採用されます。 【選択肢3】誤。アーチ式構造は、曲線の形状を利用して、上からの荷重を両端の支点に水平方向の力(スラスト)として伝える構造です。この構造は、部材全体に圧縮力が均等に作用するため、引張力に弱い石材やコンクリートでも大きな荷重を支えることができ、また、少ない部材で広大な空間を構成できるという大きな利点があります。ドーム球場、体育館、コンサートホール、橋梁など、大空間を必要とする建築物や土木構造物において非常に適した構造形式です。したがって、「適していない」という記述は間違いです。 【選択肢4】正。壁式構造は、柱や梁といった骨組ではなく、壁そのものが荷重を支える構造です。鉄筋コンクリート造で用いられることが多く、床と壁が一体となって建物を構成します。壁が厚く、面で荷重を支えるため、耐震性や耐火性に優れるという特徴があります。ただし、壁が構造体となるため、間取りの変更や開口部の設置に制約が生じやすいという側面もあります。

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