宅建 平成21年度(2009年)問29 宅建業法 の解説

問題

次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

  1. 都道府県知事は、不正の手段によって宅地建物取引主任者資格試験を受けようとした者に対しては、その試験を受けることを禁止することができ、また、その禁止処分を受けた者に対し2年を上限とする期間を定めて受験を禁止することができる。
  2. 宅地建物取引主任者の登録を受けている者が本籍を変更した場合、遅滞なく、登録をしている都道府県知事に変更の登録を申請しなければならない。
  3. 宅地建物取引主任者の登録を受けている者が死亡した場合、その相続人は、死亡した日から30日以内に登録をしている都道府県知事に届出をしなければならない。
  4. 甲県知事の宅地建物取引主任者の登録を受けている者が、その住所を乙県に変更した場合、甲県知事を経由して乙県知事に対し登録の移転を申請することができる。

正解

正解は選択肢 2 です。

解説

正解は選択肢2です。宅地建物取引士の登録を受けている者が、登録事項である本籍を変更した場合、宅地建物取引業法第18条第2項の規定により、遅滞なく登録をしている都道府県知事に変更の登録を申請する義務があるため、この記述は正しいです。

【宅地建物取引業法 第18条第1項】宅地建物取引士の登録は、氏名、住所、本籍、宅地建物取引業に従事する者の氏名又は名称及びその事務所の所在地その他の国土交通省令で定める事項を登録することによって行う。 【宅地建物取引業法 第18条第2項】登録を受けている者は、前項各号に掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を登録をしている都道府県知事に届け出なければならない。 (補足説明)宅地建物取引士の登録は、一度行えば終わりではなく、登録事項に変更があった場合には、その内容を最新の状態に保つ義務があります。特に「遅滞なく」という表現は、合理的な期間内に速やかに手続きを行うことを意味し、具体的な日数は定められていませんが、速やかな対応が求められます。

【選択肢1】誤。宅地建物取引業法第16条第3項は、不正の手段によって宅地建物取引士資格試験を受け、又は受けようとした者に対し、試験の停止や合格の決定の取消し、そして「期間を定めて受験を禁止することができる」と定めています。しかし、この条文には「2年を上限とする期間」という具体的な上限期間の定めはありません。一般的には3年以内とされることが多いですが、条文に明記されていないため、この記述は誤りです。また、「宅地建物取引主任者」という表現は旧称であり、現在は「宅地建物取引士」が正しい名称です。 【選択肢2】正。宅地建物取引業法第18条第1項第1号により、本籍は宅地建物取引士の登録事項の一つです。そして、同条第2項では、登録を受けている者が登録事項に変更があったときは、「遅滞なく」その旨を登録をしている都道府県知事に届け出なければならないと規定されています。したがって、本籍を変更した場合は、遅滞なく変更の登録を申請する必要があり、この記述は正しいです。 【選択肢3】誤。宅地建物取引業法第20条第1号は、宅地建物取引士の登録を受けている者が死亡した場合、その相続人は「遅滞なく」その旨を登録をしている都道府県知事に届け出なければならないと定めています。「死亡した日から30日以内」という具体的な期間の定めはなく、「遅滞なく」が正しい表現です。このような期間の誤りは、試験でよく問われるポイントなので注意しましょう。 【選択肢4】誤。宅地建物取引業法第19条に規定される登録の移転は、登録を受けている都道府県以外の都道府県に所在する宅地建物取引業者に従事し、又は従事しようとするときに申請できる制度です。単に住所を他の都道府県に変更しただけでは、登録移転の要件には該当しません(住所変更は第18条の変更登録の対象です)。また、登録の移転申請は、登録を受けている都道府県知事を「経由して」行うのではなく、移転先の都道府県知事に対して「直接」申請します。したがって、この記述は誤りです。

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