宅建 平成27年度(2015年)問20 法令上の制限 の解説

問題

土地区画整理法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 仮換地の指定は、その仮換地となるべき土地の所有者及び従前の宅地の所有者に対し、仮換地の位置及び地積並びに仮換地の指定の効力発生の日を通知してする。
  2. 施行地区内の宅地について存する地役権は、土地区画整理事業の施行により行使する利益がなくなった場合を除き、換地処分があった旨の公告があった日の翌日以後においても、なお従前の宅地の上に存する。
  3. 換地計画において定められた保留地は、換地処分があった旨の公告があった日の翌日において、施行者が取得する。
  4. 土地区画整理事業の施行により生じた公共施設の用に供する土地は、換地処分があった旨の公告があった日の翌日において、すべて市町村に帰属する。

正解

正解は選択肢 4 です。

解説

正解は選択肢4です。土地区画整理事業の施行により生じた公共施設の用に供する土地は、換地処分があった旨の公告があった日の翌日において、その公共施設を管理すべき者に帰属すると土地区画整理法第103条第5項に定められており、必ずしも「すべて市町村に帰属する」わけではないため、この記述は誤りです。

本問の根拠となるのは、土地区画整理法第98条第2項(仮換地の指定の通知)、第85条第1項(地役権の存続)、第103条第4項(保留地の取得)、そして特に重要な第103条第5項(公共施設の用に供する土地の帰属)です。これらの条文は、土地区画整理事業における権利関係の変動や土地の帰属について定めており、試験でも頻出のポイントとなります。

【選択肢1】正。土地区画整理法第98条第2項に規定されている通り、仮換地の指定は、その仮換地となるべき土地の所有者、そして従前の宅地の所有者に対し、仮換地の位置、地積(面積)、および仮換地の指定の効力発生の日を通知して行われます。これは、仮換地が指定されることで、従前の宅地の使用収益権が停止し、仮換地について使用収益権が発生するため、関係者が混乱なく円滑に移行できるよう、事前に正確な情報を周知する重要な手続きです。 【選択肢2】正。土地区画整理法第85条第1項に規定されている通り、施行地区内の宅地について存する地役権は、土地区画整理事業の施行によってその地役権を行使する利益がなくなった場合を除き、換地処分があった旨の公告があった日の翌日以後においても、なお従前の宅地の上に存続します。地役権は、特定の土地(要役地)の便益のために他人の土地(承役地)を利用する権利であり、土地の物理的な形状が変わっても、その目的が達成できる限りは存続させるのが原則とされています。 【選択肢3】正。土地区画整理法第103条第4項に規定されている通り、換地計画において定められた保留地は、換地処分があった旨の公告があった日の翌日において、施行者が取得します。保留地とは、土地区画整理事業の費用に充てるために、換地として定めずに、施行者が取得して売却する土地のことです。事業の財源確保のために重要な役割を果たすため、換地処分と同時に施行者に帰属する仕組みになっています。 【選択肢4】誤。土地区画整理法第103条第5項に規定されている通り、換地計画において定められた公共施設の用に供する土地は、換地処分があった旨の公告があった日の翌日において、その公共施設を管理すべき者に帰属します。例えば、国道であれば国、県道であれば都道府県、市道や公園であれば市町村といったように、公共施設の種類や管理主体に応じて帰属先が異なります。したがって、「すべて市町村に帰属する」という記述は、国や都道府県が管理する公共施設も存在するため、誤りとなります。この点は、公共施設の管理主体と帰属先を正確に理解しておく必要があります。

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