宅建 平成20年度(2008年)問45 宅建業法 の解説
問題
宅地建物取引業者A(甲県知事免許) に対する監督処分に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
- Aの専任の取引主任者が事務禁止処分を受けた場合において、Aの責めに帰すべき理由があるときは、甲県知事は、Aに対して指示処分をすることができる。
- 甲県知事は、Aの事務所の所在地を確知できないときは、直ちにAの免許を取り消すことができる。
- Aが宅地建物取引業法の規定に違反したとして甲県知事から指示処分を受け、その指示に従わなかった場合、甲県知事は、Aの免許を取り消さなければならない。
- 甲県知事は、Aに対して指示処分をした場合には、甲県の公報により、その旨を公告しなければならない。
正解
正解は選択肢 1 です。
解説
正解は選択肢1です。宅地建物取引業者Aの専任の取引主任者が事務禁止処分を受け、それがAの責めに帰すべき理由による場合、免許権者である甲県知事は、Aに対して指示処分をすることができます(宅地建物取引業法第65条第1項)。これは、業者の管理監督責任を問うものであり、業者自身の行為とみなされうるためです。
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【選択肢1】正。宅地建物取引業法第65条第1項は、宅地建物取引業者が「この法律の規定に違反し、又は宅地建物取引業務に関し著しく不当な行為をしたとき」に指示処分をすることができると定めています。Aの専任の取引主任者が事務禁止処分を受けるような行為は、宅地建物取引業務に関する不当な行為に該当します。そして、その行為が「Aの責めに帰すべき理由」によるものであれば、A自身の行為とみなされ、Aに対して指示処分をすることができます。これは、業者の管理監督責任を問うものです。 【選択肢2】誤。宅地建物取引業法第68条の2(所在不明の宅地建物取引業者に対する免許の取消し)によれば、免許権者が宅地建物取引業者の事務所の所在地を確知できない場合、まずその旨を公告し、その公告の日から30日を経過しても当該宅地建物取引業者から申出がないときに、免許を取り消す「ことができる」とされています。「直ちに」免許を取り消すことはできず、公告期間を置く必要があります。 【選択肢3】誤。宅地建物取引業法第65条第2項第3号は、宅地建物取引業者が指示処分に違反したときは、免許権者は当該宅地建物取引業者に対し、1年以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命じ、又は免許を取り消す「ことができる」と規定しています。これは「〜しなければならない」という義務ではなく、業務停止処分か免許取消処分かのいずれかを選択できる裁量処分であり、必ず免許を取り消すわけではありません。 【選択肢4】誤。宅地建物取引業法第69条(監督処分の公告)によれば、免許権者が監督処分をした場合に公告義務があるのは、業務停止処分または免許取消処分をした場合のみです。指示処分については、公告義務の規定はありません。したがって、指示処分をした場合にその旨を公告しなければならない、とする本選択肢は誤りです。