宅建 平成27年度(2015年)問50 税・その他 の解説

問題

建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 木造は湿気に強い構造であり、地盤面からの基礎の立上がりをとる必要はない。
  2. 基礎の種類には、直接基礎、杭基礎等がある。
  3. 杭基礎には、木杭、既製コンクリート杭、鋼杭等がある。
  4. 建物は、上部構造と基礎構造からなり、基礎構造は上部構造を支持する役目を負うものである。

正解

正解は選択肢 1 です。

解説

正解は選択肢1です。木造は湿気に弱く、腐朽やシロアリ被害を受けやすいため、建築基準法施行令第44条により、地盤面からの基礎の立上がりを設けることが義務付けられています。これは、湿気や雨水の侵入を防ぎ、建物の耐久性を確保するための重要な規定です。

建築基準法施行令第44条(木造の建築物の基礎) 「木造の建築物の基礎は、建築物の構造上主要な部分である木材の腐朽を防止するため、地盤面から30センチメートル以上立ち上げなければならない。ただし、防湿措置その他これに類する措置を講じた場合は、この限りでない。」 【補足説明】この条文は、木造建築物の土台や柱が地面からの湿気で腐ったり、シロアリの被害を受けたりするのを防ぐために、基礎を一定の高さ(原則として30cm以上)立ち上げることを義務付けています。これにより、地面からの湿気や雨水の跳ね返りが直接木材に触れるのを防ぎ、建物の寿命を延ばすことを目的としています。例外として、非常に効果的な防湿措置を講じた場合は、この限りではないとされていますが、原則は立ち上げが必要です。

【選択肢1】誤。 木造は、コンクリート造や鉄骨造と比較して、湿気や水分に非常に弱い構造です。湿気が多い環境では、木材が腐朽しやすくなったり、シロアリの被害を受けやすくなったりします。そのため、建物の耐久性を確保するためには、地面からの湿気や雨水の跳ね返りから木材を守る必要があります。建築基準法施行令第44条では、木造建築物の基礎は、原則として地盤面から30センチメートル以上立ち上げることが義務付けられています。これは、土台や柱が地面からの湿気や雨水に直接触れるのを防ぎ、腐朽やシロアリ被害を抑制するための重要な措置です。「地盤面からの基礎の立上がりをとる必要はない」という記述は、この建築基準法の規定に反するため、最も不適当です。 【選択肢2】正。 建物の基礎は、上部構造(建物本体)から伝わる重さ(荷重)を、安全に地盤に伝えるための非常に重要な部分です。地盤の状況や建物の規模、重さなどに応じて、様々な種類の基礎が用いられますが、大きく分けて「直接基礎」と「杭基礎」の2種類があります。 ・直接基礎:比較的良好な地盤に、建物の荷重を直接伝える基礎です。独立基礎、布基礎、ベタ基礎などがあります。 ・杭基礎:地盤が軟弱な場合や、非常に重い建物を建てる場合に、地中の固い支持層まで杭を打ち込んで建物を支える基礎です。 この記述は、基礎の主要な分類を正しく述べています。 【選択肢3】正。 杭基礎は、地盤の状況や建物の荷重、施工条件などに応じて、様々な材料や工法の杭が用いられます。代表的なものとしては、以下の種類があります。 ・木杭:古くから使われている杭で、比較的安価ですが、腐食しやすいという欠点があります。 ・既製コンクリート杭:工場で製造されたコンクリート製の杭で、品質が安定しており、広く用いられています。 ・鋼杭:H形鋼や鋼管などを用いた杭で、強度が高く、狭い場所での施工や深い支持層への到達に適しています。 その他にも、現場でコンクリートを打設する場所打ちコンクリート杭などもあります。この記述は、杭基礎の主要な種類を正しく述べています。 【選択肢4】正。 建物は、大きく分けて「上部構造」と「基礎構造」の二つの部分から構成されます。 ・上部構造:地面より上に建ち上がる部分で、柱、梁、壁、床、屋根など、私たちが普段目にする建物の主要な部分を指します。 ・基礎構造:上部構造を支え、その荷重を安全に地盤に伝える役割を担う、地面に接する部分です。 基礎構造が不安定であれば、上部構造全体が傾いたり沈下したりする原因となるため、建物の安全性において非常に重要な部分です。つまり、基礎構造は上部構造をしっかりと支持する役目を負っています。この記述は、建物の構造の基本的な構成と基礎構造の役割を正しく述べています。

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