宅建 平成26年度(2014年)問47 宅建業法 の解説
問題
宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。
- 建築基準法第28条(居室の採光及び換気)の規定に適合した採光及び換気のための窓等がなくても、居室として利用できる程度の広さがあれば、広告において居室として表示できる。
- 新築分譲マンションの販売広告において、住戸により修繕積立金の額が異なる場合であって、全ての住戸の修繕積立金を示すことが困難であるときは、全住戸の平均額のみ表示すればよい。
- 私道負担部分が含まれている新築住宅を販売する際、私道負担の面積が全体の5%以下であれば、私道負担部分がある旨を表示すれば足り、その面積までは表示する必要はない。
- 建築工事に着手した後に、その工事を相当の期間にわたり中断していた新築分譲マンションについては、建築工事に着手した時期及び中断していた期間を明瞭に表示しなければならない。
正解
正解は選択肢 4 です。
解説
正解は選択肢4です。建築工事が相当期間中断していた新築分譲マンションは、消費者の購入判断に大きく影響する重要な情報であるため、不動産の表示に関する公正競争規約施行規則に基づき、着手時期と中断期間を明瞭に表示する義務があります。他の選択肢は、公正競争規約の居室表示基準や取引条件表示基準に違反する不適切な表示とされています。
本問の根拠となるのは、「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」と、その下位規定である「不動産の表示に関する公正競争規約」および「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」です。景品表示法は、消費者が商品やサービスを適切に選択できるよう、不当な表示を規制する法律であり、不動産広告においては公正競争規約が具体的な表示ルールを定めています。 * **不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1号**: 居室の表示基準、工事中断に関する表示など、物件の内容に関する表示基準を定めています。 * **不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第11条第1項第1号**: 修繕積立金、私道負担など、取引条件に関する表示基準を定めています。
【選択肢1】誤。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1号によれば、広告において「居室」と表示できるのは、建築基準法第28条(居室の採光及び換気)の規定に適合した採光及び換気のための窓等がある場合に限られます。単に広さがあるだけでは「居室」として表示することはできません。これは、消費者が広告を見て物件の利用方法を誤解しないようにするための重要なルールです。 【選択肢2】誤。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第11条第1項第1号によれば、新築分譲マンションの修繕積立金が住戸により異なる場合は、その旨を明記し、最も低い額と最も高い額、または平均額と幅を併記しなければなりません。全住戸の平均額のみを表示することは、一部の住戸の購入者にとって不利益な情報となる可能性があり、消費者に誤解を与えるおそれがあるため、不適切な表示とされます。 【選択肢3】誤。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第11条第1項第1号によれば、私道負担部分が含まれている新築住宅を販売する際、私道負担がある場合は、その旨と面積を明瞭に表示しなければなりません。私道負担の面積が全体の5%以下であっても、その表示義務は免除されません。私道負担は、通行権や維持管理費など、購入後の権利関係に影響を与える重要な情報であるため、面積の大小に関わらず正確な表示が求められます。 【選択肢4】正。不動産の表示に関する公正競争規約施行規則第10条第1号によれば、建築工事に着手した後に、その工事を相当の期間にわたり中断していた新築分譲マンションについては、建築工事に着手した時期及び中断していた期間を明瞭に表示しなければなりません。工事の中断は、物件の品質、完成時期、引き渡し時期などに影響を及ぼす可能性があり、消費者の購入判断に大きく関わる重要な情報であるため、正確かつ明瞭な情報開示が義務付けられています。