宅建 平成25年度(2013年)問41 宅建業法 の解説

問題

宅地建物取引業法の規定によれば、次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者は、その事務所ごとにその業務に関する帳簿を備えなければならないが、 当該帳簿の記載事項を事務所のパソコンのハードディスクに記録し、必要に応じ当該事務所 においてパソコンやプリンターを用いて紙面に印刷することが可能な環境を整えていたとし ても、当該帳簿への記載に代えることができない。
  2. 宅地建物取引業者は、その主たる事務所に、宅地建物取引業者免許証を掲げなくともよい が、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。
  3. 宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備え、宅地建物取引業 に関し取引のあった月の翌月1日までに、一定の事項を記載しなければならない。
  4. 宅地建物取引業者は、その業務に従事させる者に、従業者証明書を携帯させなければなら ないが、その者が取引主任者で宅地建物取引主任者証を携帯していれば、従業者証明書は携 帯させなくてもよい。

正解

正解は選択肢 2 です。

解説

正解は選択肢2です。宅地建物取引業者は、その事務所ごとに、国土交通省令で定める標識を掲示する義務があります(宅地建物取引業法第50条第1項)。一方で、宅地建物取引業者免許証を掲示する義務は存在しないため、選択肢2の記述は正しいといえます。

宅地建物取引業法第50条第1項:宅地建物取引業者は、その事務所その他国土交通省令で定める場所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。 宅地建物取引業法施行規則第19条:法第50条第1項の標識は、別記様式第11号によるものとする。 【補足説明】 この条文は、宅建業者がどこで営業しているかを一般の人が一目でわかるようにするための規定です。標識には、業者名、免許番号、代表者名、専任の宅地建物取引士の氏名などが記載されており、取引の相手方が安心して取引を行うための重要な情報源となります。免許証そのものを掲示する義務はなく、あくまで「標識」の掲示が義務付けられています。

【選択肢1】誤。宅地建物取引業法第49条および同法施行規則第18条第2項により、帳簿の記載事項は、電磁的記録(パソコンのハードディスクなど)により作成し、保存することができます。ただし、その記録を必要に応じて事務所において書面で出力できる環境が整っていること、また、電磁的記録の改変や消去が容易でないことなど、一定の要件を満たす必要があります。したがって、「当該帳簿への記載に代えることができない」という記述は誤りです。電磁的記録による代替は可能です。 【選択肢2】正。宅地建物取引業法第50条第1項は、宅地建物取引業者がその事務所ごとに、国土交通省令で定める標識を掲示することを義務付けています。この標識には、業者名、免許番号、代表者名、専任の宅地建物取引取引士の氏名などが記載されます。一方で、宅地建物取引業者免許証そのものを掲示する義務は、宅地建物取引業法には規定されていません。したがって、本選択肢の記述は正しいです。 【選択肢3】誤。宅地建物取引業法第49条および同法施行規則第18条第1項により、宅地建物取引業者は、その業務に関する帳簿を備え、取引があった都度、遅滞なく、一定の事項を記載しなければなりません。「取引のあった月の翌月1日までに」という記載時期は誤りであり、「遅滞なく」記載することが求められています。これは、取引の状況を常に最新の状態に保ち、監督官庁の検査などに対応できるようにするためです。 【選択肢4】誤。宅地建物取引業法第48条第1項により、宅地建物取引業者は、その業務に従事させる者(従業者)に、従業者証明書を携帯させなければなりません。これは、その者が宅地建物取引士(旧:取引主任者)であるか否かにかかわらず、すべての従業者に課される義務です。宅地建物取引士証は、宅地建物取引士としての身分を証明するものですが、従業者証明書とは別の書類であり、従業者証明書の携帯義務を免除するものではありません。したがって、宅地建物取引士証を携帯していても、従業者証明書は別途携帯する必要があります。

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